おなべ

ニューヨーク公共図書館 エクス・リブリスのおなべのレビュー・感想・評価

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◉「I am in the public eye 」=“公共の目の中に”

◉92もの分校がある世界最大級のニューヨーク公共図書館の日常に密着したドキュメンタリー作品。日本では考えられないような、常識を覆す図書館の在り方に、NY公共図書館の凄さを垣間見た。と言うのも、単なる“図書館”としてではなく、NY市民の生活や地域、共同体に根ざした社会的役割を担っている事を初めて知った(文学・教育・芸術・観光・地域振興・福祉・コミュニティetc…非常に多岐に渡る)。威風堂々とした建物こそ従来のお堅いイメージであるものの、その中では時代の変容と共に姿形を変えながら、人々のニーズに応え続けるため、はたまた、時代の流れと共に失われゆく図書を守るために、日々奮闘している図書館員らの影の努力が映し出されている。「公共」とは、「図書館」とは、「民主主義」とは…普段は当たり前に存在・認識している図書館とその役割について、改めて考えさせられる作品だった。
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