デニロ

宮本武蔵のデニロのレビュー・感想・評価

宮本武蔵(1954年製作の映画)
3.0
1954年製作公開。原作吉川英治。劇化北条秀司。脚色若尾徳平、稲垣浩。監督稲垣浩。芳紀23歳八千草薫のお通を観たいがため。

もう何作も観ているのでストーリーなどどうでもいい。武蔵に三船敏郎、又八は三國連太郎。三國連太郎に至っては内田吐夢版『宮本武蔵』5部作では沢庵和尚を演じていました。先に沢庵和尚を観ていたものだから可笑しくって。

お甲に水戸光子、その娘朱美に岡田茉莉子。吉岡清十郎/平田昭彦、祇園藤次/加東大介、お杉/三好栄子、沢庵/尾上九朗右衛門。なんと、白鷺城の池田輝政は小沢栄太郎ですよ。

本シリーズは全三作で、第二作目で又八は堺左千夫に変わっている。その交代は日本映画史における歴史的事件に関係しているのではなかろうか。その後、三國連太郎の晩年までの生きざまを見るにつけ、自立を追求するには相応な抵抗があることを覚悟しなければならぬと思うところです。

さて、自作以降、吉岡伝七郎/藤木悠、宍戸梅軒/東野英治郎、吉野太夫/木暮実千代、そして佐々木小次郎/鶴田浩二が次々に登場するのだそうだが、わたしはその後を観ることが出来るのだろうか。そして、井上雄彦「バガボンド」。小次郎が小倉藩に召され、武蔵が小倉に向かうあたりで中断してしまっている。近々『THE FIRST SLAM DUNK』が鳴り物入りで公開されるようだが、「バガボンド」をどうにかしておくれ。まさか飽きたんではあるまいな。

国立映画アーカイブ 東宝の90年 モダンと革新の映画史(2) にて
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