「学校で激しいいじめに合いながらも耐え抜く少女」という重さがある内容で始まり、序盤からそのストーリーに引き込まれていったが、中盤から内容は一変ｗ
この流れはまさに「和製ホステル」といってもいいだろう。
ただのスプラッター系のホラーというだけではなく「この作品はホラーシーンを抜きで作ってもいいものができたのではないだろうか？」と思うくらいにストーリー自体がしっかりとしていたからこそ最後まで気になって見てしまった。
この手の映画は「殺戮する側の意図が解らないまま理不尽にやられてしまう」ケースが多いが、クラスメートに家族を焼き殺されたという明確な理由があるからこそ彼女側に立っての気持ちも理解できるのではないだろうか？
俳優陣は全員知らない人なのだけれども、安っぽくならなかったのは個々の演技の上手さと映像技術と監督のセンスの良さなのだろう。
ラストの仲が良かったころの二人の少女が戯れる摸写も美しく、感傷的にさせてくれるエンディングに流れる曲とも合っていて、多感な時期のすれ違いも描いた単なるホラー映画だけでは語れない非常に完成度の高い作品だったと思う。
