スリー・ビルボードのぼんのネタバレレビュー・内容・結末

あらすじ見るとサスペンスっぽいけど、サスペンスではないよね？ヒューマンドラマ&ブラックコメディかな？

『怒りは怒りを来す』、イニシェリン島の精霊にも通ずるものがある気がする。
怒りの先には怒りしかない…。結局、解決はしないんだけど、なんとなく晴れやかな気持ちになってしまう不思議。あの後ふたりはどうなったんだろうな。

ともかく皮肉の効いた台詞、登場人物達の会話がすごく好き。派手な映画じゃないのに目が離せなくなるのは、このマクドナー監督の独特な台詞使いにあると思うこの頃。
あと、憎まれ愛されコメディ要員、ディクソンが本当に良い。ミルドレッドにf*ck headと呼ばれて返事しちゃって怒られるシーン何度観てもアホすぎて笑っちゃう。最初は本当にただの差別クソ警官かと思ったら、愛すべきクソ野郎で大好きになってしまった。ちょっとおつむが足らないだけで、ちゃんと教えてあげればわかるんですよ、この子は。燃える警察署から娘の捜査書類を抱えて飛び出してきたシーン、映画館で号泣してしまった記憶。主人公含めてみんな根っから悪い人じゃないし、いい人ってわけでもない、マクドナー監督の人間の描き方がすごく刺さるんだよなー（犯人はクソだけども）。