国分蓮

スリー・ビルボードの国分蓮のレビュー・感想・評価

スリー・ビルボード(2017年製作の映画)
5.0
先日「スリービルボード」観てきました。
初日だったんですが、映画館はガラガラ。
ゴールデングローブ賞最優秀作品賞なんだけどな…みんな映画には興味ないのかな。
結果としてとても良かったです。
コーエン監督の作品が好きなら観るべきですね。「ノーカントリー」とか「ファーゴ」とか。
主演のフランシス・マクドーマンドがもうね…女版クリント・イーストウッドなんですよ。力強い。
メッセージ性が強い映画になってます。
がっつりやられます。
僕は正直最近ぐうたらしてましたけどこの映画にカウンターパンチを喰らいました。
映画を娯楽として考えちゃダメなんだなと思いました。これは教科書です。
一過性の善悪ではなくて、これが人間なんです。
劇作家をずっと続けてきたマーティン・マクドナー監督の鋭い洞察力と彼の完璧な脚本と完璧なキャスティング…これはもう映画好きだったら観るしかないですよ。
ノーカントリーって言いましたけどウディ・ハレルソン出てるからね。まんまの感じで。好きな人にはいいんじゃないかな。
あと、もう1人の主人公、サム・ロックウェル。もう彼の映画とも言っていい。
これは反則級のレベル。
人間の多様性を語る上で必要不可欠なものが全て詰め込まれてる。
間違いなくギレルモ 監督の「シェイプ・オブ・ウォーター」とどちらかでアカデミー賞最優秀作品賞いくでしょう。
個人的にはスリービルボードが受賞してほしい。
なぜならこの映画で元気付けられた、勇気付けられた人は多いと思うから。
自分がしようとしていることが正義でも相手側の正義ではないことは常に意識して行動してほしい、と思えた作品。
誰かが勝ったら、誰かが負けている。
そんな単純な話ではないですが…
人間の素晴らしさに気付ける作品。
必ず映画館で観に行って欲しいです。
そして自分と向き合って欲しい。
足りないものは何か。
やり残しているものは何か。
その先に待ち受けているものがなんであれ、自分が行動を起こしたことに誇りを持って欲しい。
そんなメッセージが込められた作品です。
国分蓮

国分蓮