あっくん

16歳、戦火の恋のあっくんのレビュー・感想・評価

16歳、戦火の恋(2018年製作の映画)
4.3
以前から観たかった作品で久しぶりにAmazonprimeからの発掘作品❗
ただし観るのは覚悟が必要💦( ̄_ ̄|||)
余り知られていない歴史の中の儚い愛の物語…。

1944年のドイツ。黒人の血を引く16歳の少女レイナは周囲から差別的な扱いを受けていた。そんなある日、レイナはヒトラーユーゲントに所属する青年、ルッツと恋に落ちるが、2人の幸せは長く続かず、レイナが強制収容所に送られてしまう…。そこでレイナが見た残酷な光景とは❓

また残酷な歴史を知ってしまった…。
ナチス時代で余り語らないアフリカ系ドイツ人の話…。
ナチス時代の1933~1945年、ドイツには何千人ものアフリカ系ドイツ人がいたが、例えドイツ人でも黒人は許されない…。

そう…「不完全な人間」…そう呼ばれていた…。

ユダヤ人と同じく、黒人もナチスが目標とする異人種撲滅計画…「過激化する人種政策」に巻き込まれしまった…。
ヒトラーが政権を握ってから黒人は嫌がらせを受け、公共の場で辱められ、特定の職業や教育から除外され、基本的には国籍を与えられなかった。
白人との恋愛・婚姻関係を禁じられ、複数人種の子どもたちは強制去勢される事も。強制収容所へ送られる人もいれば、更には殺人も❗
こんなの不条理…ひど過ぎる…こんなの理不尽過ぎる❗(*`Д´)
観ていて辛くも苦しくも悲しいながらも、ラストの一筋の希望の光にはただ救われる…。

そんな逆境に翻弄される儚くも切ない二つの愛…。
一つは黒人ハーフのドイツ人少女とナチス青年団の青年との一途な愛…。
もう一つは差別に苦しむ少女に時代に流されず、自身の価値観を貫きながらも娘に大切な事を教える母からの深い愛…。
どのキャラクターも印象的でキャスト陣もドンピシャだと思います。

ストーリー的にはドイツのロミジュリ風で展開が読めやすく感じましたね。ちょっと脚本の物足りなさを感じました。ε=(‐ω‐;;)
ただし、知られざる歴史を知る事の意味、キャスト陣の更なる魅力を感じる事の意味としてはオススメです。(*≧▽≦)b

キャスト人も魅力的な注目の若手ばかり❗
レイナ役のアマンドラル・ステンバーグ(ヘイトユーギブ、エブリシング)、ルッツ役は“1917 命を懸けた伝令”注目のジョージマッケイ(1番のオススメはパレードへようこそ❗、他はマローボーン家の掟)。
他にも母役のアビーコーニッシュ(スリービルボード、ジオストーム、エンジェルウォーズ)、弟役のトムスウィート(シークレットオブモンスター)等など。

そして、女性映画監督のアサンテ監督がこの時代の物語を映画化するには、12年かかったとの話あり。なおアサンテ監督は他の作品で18世紀に実在した黒人伯爵令嬢の物語“ベル ある伯爵令嬢の恋”をオススメします。(いつかレビューしたいですねd(*ゝωб*))
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