オーストラリアの片田舎を舞台に、連続少女殺人事件に挑む刑事の話。
都会での任務を終え、故郷の片田舎に戻って来た刑事、ジェイ・スワン(アーロン・ペターゼン)。戻ったその日にアボリジニの少女が殺害される事件が起こり、ジェイはその事件を担当することになる。ジェイにとって初の大事件担当になるが、約束された協力も得られず、1人奮闘する中、2人目の少女が犠牲になる。同僚のジョノ(ヒューゴ・ウィーヴィング)は諜報活動をしている、とはいうものの汚職警官と睨んでいるジェイは孤立無縁で町に起きている問題を自ら解決しようと奔走する。
まるで長距離トラックの休憩所としての存在価値しかないような田舎町。砂漠に囲まれ、日々の生活は厳しい。そんな環境で起きる先住民少女の殺人事件…、どうもこういう設定が好きなようで、非常に楽しめた。酷暑と極寒の差はあるが、「ウインド・リバー」に通ずる展開。
先住民と白人、都会と田舎、正義と悪、様々な対立の中で、事件解決のために黙々と働くジェイ。孤立無縁の中、心休まることはないが、自分の中の正義がジェイを駆り立てる。
緊迫感があり、過剰な演出もなく、とても良い作品だった。