アキラナウェイ

レッド・エージェント 愛の亡命/愛の亡命のアキラナウェイのレビュー・感想・評価

2.7
レベッカ・ファーガソンが一人二役って事は、一粒で二度美味しいという事…

ではなかった!!

1962年のソ連と1992年のロシア。
冷戦時代を生きた美しき女スパイ、カティアと
冷戦終結後に生きているカティアの姪ローレンの物語。

ちょ待てよ!
(僕の中のキムタク)

冷戦当時のソ連で、皆んなが英語喋るのはやめようよ。
どっちがソ連側でどっちがアメリカ側かはっきりしない!
そこはロシア語だろうがよー!!

Давайте учить русский язык!
(ロシア語喋ろうよ!)

いや、舞台はドイツなのに全編英語とかよくあるよ。映画あるあるアルヨ。わかるよ。普段は大目に見るよ。でも、やっぱりリアリティに欠ける。

外交官の秘書サーシャから情報を得る為にアメリカ側のスパイであるカティアは彼に近付く。しかし、次第に彼らは本気で恋に落ちていく。

1962年の冷戦という時代に翻弄された男女。
そんな彼らの真実を見出そうとする1992年のローレン。

何故だろう。
個人的にはびっくりする程面白くなかった。

カティアとローレンの二役をこなしたレベッカ・ファーガソン。1962年当時の髪型は素敵だけど、1992年で見せるショートのウィッグは似合っていない。

冷戦は終結しても、過去に囚われ、自由に生きられない人々。
テーマは良いのに、全編英語の台無し感とレベッカ・ファーガソンがどちらを演じていても、それ程役作りに差異が見られなかった事が原因か。

原題は「Despite The Falling Snow(雪が降っているにもかかわらず)」。1962年を雪が降る時代(冷戦時代)と見立て、雪解け後の1992年と上手く対比させて見せてはいるけれど、ノリきれぬまま終了。

トム・ハーディが双子役に挑んだあの映画も、きっとこの程度の映画なんだろうなと思ってしまう。

1×2=2じゃない。
0に掛け合わせたら、何を掛け合わせったって、0は0だ。