記録。
境遇と選択、そして絆。
テッサ・トンプソン&リリー・ジェームズ主演のクライムアクション…ではなくてヒューマンドラマ。
これも我が国に蔓延するジャケ写詐欺案件。センスのカケラも無い邦題に、内容からかけ離れた、というか擦りもしないジャケットデザインにはほとほと呆れ果てる。
本作の内容が地味なのは確かだが、派手なアクション映画と見間違うような騙し方は如何なものか。こういうのは割と真剣に法で取り締まってほしい。消費者をナメるなよと。
それはさておき、ストーリーとしてはテッサ・トンプソン扮する元薬物の運び屋(保護観察期間明け直前)が、リリー・ジェームズ扮する妹の中絶資金のために、再び逮捕されるリスクを背負いながらも運び屋稼業に戻るといったもの。
いわゆる貧困層のどん詰まり状態が生み出すドラマがズシンと重たい。
二度と犯罪には手を染めず真っ当に生きていこうとする姉と、望まぬ妊娠をしたシングルマザーの妹。産むのも堕すのも金が要るが、カツカツな彼女たちにそんな余裕も選択肢も無い。あまりそうだと考えたくないが、これは昨今割とありふれた話なのかもしれない。自己責任と取るか社会のせいだと取るかは観る人次第か。
どちらかというと清楚で品のあるイメージのあったリリー・ジェイムズが随分とヤサグレてたのが印象的でした。