デイジーベル

007/ノー・タイム・トゥ・ダイのデイジーベルのレビュー・感想・評価

5.0
「特別な意味を持つ映画」

恐らく5.0(満点)を付ける映画は最初で最後。
それ程自分にとって特別な作品。
映画は沢山観てるけどレビューはずっと休んでいた。でも今回は書かないといけない気がした。だから投稿。


【前置】
昔から007は大好きでずっと観てきた。
憧れの大人の男性といえば〝ジェームズ・ボンド”だった。(時計も服装もお酒の好みも全て影響を受けているぐらいだ)
時代の流れに合わないと感じた事もあったが色々と模索しながらここまでシリーズを継続してきた007。
ボンドもダニエル・クレイグに代わり、本当に全てを賭けてシリーズの再構築に挑んだ「カジノロワイヤル」。
正直ダニエル・クレイグ襲名時にはショックを受けた人間だが、「カジノロワイヤル」を観た後には土下座して謝りたいぐらいだった。
自分の知ってるボンド映画じゃなかったが、007シリーズ抜きに観ても本当に面白くて素晴らしい作品だった。間違いなくかっこよくて憧れる大人の男(ひとりの人間)がそこに居た。
間違いなく彼は最高の〝ジェームズ・ボンド”だ。
シリーズは更に「スカイフォール」で現代におけるリアリズムと過去のシリーズから続く伝統との完璧な融合を果たす。
これが本当に観たかった最高の007だ‼️
そう確信する傑作が誕生した。
そして今作はクレイグボンドの引退作品でもあり007新シリーズの完結篇でもあり、自分にとってボンドに憧れる最後の作品。
(その理由は自分の年齢も40半ばになり、今作で自分より年上のボンドは最後になる。もうボンドは憧れ追い求める対象ではなくなってしまう。
きっとこれからも007シリーズは大好きだし、これからも観続けるだろう。でも今までとはきっと自分の中で何かが変わってしまうだろう。)


【準備】
憧れ続けた男に対してせめて最後に近づけるだけ近づきたい…そんな想いもあって、3年程前からトレーニングを始めた。
コロナ禍の自粛も全てはこの作品の為…その甲斐あって体重も10kg増え服のサイズも変わった。もう細くは見えない。我ながらいい身体に仕上がったと思う 笑
(見た目が過去一ボンドに近づいた事は確かだ)
そしてこの日の為に準備していた服装(マッシモアルバのセットアップやオルチのネクタイ等)に身を包み〝ヴェスパー・マティーニ”を飲み、完璧な準備(自己満足)で鑑賞に臨んだ。
(延期の1年半の間にクレイグ作品は5回以上、シリーズ全作品は再視聴済みだ 笑)


【感想】
公開初日朝一番IMAXで観る事は決めていた。仕事の休みもかなり前からとっていた。
ずっと観たかったのにいざ観れるとなると緊張。終わってほしくない。でも観たい!
でもお別れはキチンと言わないと。
心の中でマティーニを飲み干し覚悟を決める。

映画が始まって直ぐに鳥肌。涙目。
待ってたよ007!これが観たかったんだよ!興奮極まる。流石のハンスジマー!
ビリーアイリッシュの歌声が心に刺さる。
冒頭から引き込まれる!マドレーヌ!心が締め付けられる…っ も、漏れるっ…我慢の限界…何故か限界が早い…決壊。

旧車のはずのアストンマーチンの最高のカーアクション!スゲー‼︎ここで漏らさないのは不可能❗️
トヨタ!頑張ってる!スゲー!トヨタ!同乗者のお陰で緊張感もMAX❗️
(バイクシーン含めカーアクションは歴代作品で1番痺れました!)

パロマ!ここにきて完璧な清涼剤!007シリーズである事を確信!顔面緩みっぱなしのアゲアゲアクション❗️この作品における最高のサービスのひとつでした❗️

誰が味方か敵かわからず誰も信じられない時代に、最後に信じられる友達(兄弟)❗️号泣‼️
(漏らすなって方が無理だ!)

後半は全ての感情が溢れてダム決壊。
嗚咽、嗚咽、心で叫ぶ、叫ぶ。
溢れ出る体液。体液の洪水。視界が霞む。
漏らすどころの騒ぎじゃない。感情が爆発。エクスプロージョン。
「スペクター」の〝ギネス記録を超える爆発”が自分の感情で起こる。

スタッフロールがこんなに短く感じた映画は無い。
顔の準備が全然出来ていない…まだ明るくならないでくれ…心の願い…祈り……届かず。
明るくなる…放心…哀愁……退場。
きっと1番観たかった007じゃなかったのかも知れないけど最高の007作品だった。
「カジノロワイヤル」を観た時と同じだ。
そこに自分が憧れる最高の大人の男の物語があった。
間違いなく。
だから満点💯


最後に心から本当にありがとう