吉田コウヘイ

007/ノー・タイム・トゥ・ダイの吉田コウヘイのレビュー・感想・評価

1.0
緊迫したアクション・シーンで子供が飽きた無表情だったりする演出の下手さ。だったら使わなきゃいいのに…。

フィービー・ウォーラー=ブリッジによる"FLEABAG"感も絶望的にミスマッチ。ぜひ彼女にはハリー・スタイルズを迎えた新シリーズで全面的にリベンジしてほしいと願う。散漫で冗長な2時間43分間のなかで諸々配慮したポーズは取っているけれど、すべてが白々しい。この後にキャリー・フクナガのスキャンダルが明るみになったのは示唆的、さもありなん。アナ・デ・アルマスの使い方もアサイヤスのほうが1億倍上手。

反自民党的な要素を詰め込んだ結果、自民党的な家族絶対主義に回帰する点はサンプルとして興味深くはある。こんな007は観たくなかった。『スペクター』で終わっていれば…。蛇足とはこのこと。