リュックベッソンの「ANNA」の中でも、採用試験の時にチェーホフのかもめについてのやりとりがあったばかり。ということで、ということでもないけれどたまたまWOWOWさんでやっていたので録画して観る。
本作はチェーホフが晩年に描いた四大戯曲の1作「かもめ」1895年に執筆されいわゆる古典だから、調べながら鑑賞しました。
戯曲なので演劇としての作品なので、どういうところが評価されてたんだろう?と考えながら見てました。戯曲の主人公はアネットベニングが演じた女優のイリーナなんだけど、映画はシアーシャローナン演じるニーナのように見えるし、とは人の気持ちが交差するそれぞれの関係性や人間模様が面白いんだろうな。
才能と夢と恋。嫉妬や何者でもない若者と、名声を手に入れた大人たちとのギャップやすれ違い、人間の複雑さが、脈々と演じ継がれてきた所以なのかも。
いろんな一方通行の恋がそこにはあって、何者かになりたくて追いかけた夢の果てに厳しい現実があって、人生とは何かと問う。
物語の筋がわかってみると、シアーシャローナンがどれだけ瑞々しく繊細に光と影を演じ分けているかわかるし、彼女に恋するコンスタンチンの成長や成功者たちの図太さもわかる。