Kellie

顔たち、ところどころのKellieのレビュー・感想・評価

顔たち、ところどころ(2017年製作の映画)
3.7
涙が落ちたらエンドロールだった。ちょっと悲しい終わり方なのに心は温まっていて、永い人生みたいだった。ゴダールがどんな人なのか、(出てないのに)すごく伝わってきて、絶望と羨望が混ざった感情になった。やはりすごい人なんだ。

最期をどう迎えるか考えている、とアニエスは楽しそうに言った。終わることは自然なこと、芸術する欲求も自然なことで、受け入れて、純粋さを保ったまま、澄み渡った心で生きているよう。すごく綺麗な瞳だった。

JRがとても優しき青年で、温かくて、愉快で繊細に感じた。
ルーブルで『はなればなれに』をなぞる。アニエスが乗った車椅子を押してはしゃぐシーン、楽しくて悲しくて、ぐちゃぐちゃな感情になった。
若き日のギイブルダンも、彼のような感じだったんだろうか…

作品を通して今日もアニエスから語りかけられる。想像してる?
Kellie

Kellie