イベントにて鑑賞。
ある女子高生が知ってしまった秘密。
それは、同じクラスの男子がネットに歌唱動画をあげていることだった。
彼に興味をもち、仲良くなった彼女は学校を抜け出して、あるバンドのライブに行くのだが...。
正直、同監督の『脱脱脱脱17』よりも、こっちのほうが設定のクセがなく、シンプルな青春映画で好みだった。
独特なセリフが惹き付けるオープニング、動画サイトやカラオケといった、イマドキ高校生の青春描写は同年代の監督だからこそ描けたもののように思う。
一方で、『脱脱脱脱17』との類似点も多く、都市へと飛び出し、切ない現実を知る主人公たちや、ギターを弾く登場人物、うまくいかない家族との関係には繋がるものがあった。
ちなみに、観賞後の監督トークショーによると、本作は監督本人の実体験が大きく反映されているという。
学校の先生が好きだったこと、かつて動画で日記を残していたこと、監督の過去は、まさに本作の登場人物に重なり、それが作家性や独創性として機能していることが分かった。