春とヒコーキ土岡哲朗

バトル・ロワイアルⅡ【特別篇】REVENGEの春とヒコーキ土岡哲朗のネタバレレビュー・内容・結末

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このレビューはネタバレを含みます

“ゲーム”よりも、それをさせる“社会”を取り上げた話。

メッセージが露骨すぎる。
RIKIは好きだけど。

「1」と同じことをやっても仕方ないけど、課題が「殺し合い」から「戦争」にがらりと変わって、前作と違って「怖さ」はなくなってしまった。
それに、戦争になっている分、生徒たちがキャラ紹介もされる前にハイテンポで死んでいくので、あまりにも前作と違う。

RIKIが登場して「どうも、竹内力です!」と言ったときに、それはもう竹内力じゃねぇかと笑ってしまった。

「今度の宣戦布告は受け入れないことに決めました」「そんなに戦争がしたけりゃ、どうぞ子供同士でやってください」。子供の報復を恐れた大人たちの手で結局、子供たちが戦いをさせられる。死にたくなければ戦争をしなければいけないという、異常事態。
RIKIから向けられる「絶対負けんなよ!」という無責任な言葉に、前作同様、大人の身勝手さ、子供の非力さを感じさせられる。

「平和は戦争で勝ち取るもの」という価値観は偏りがあるが、平和には覚悟がいるというのは間違っていないかも知れない。「生き続けることは、死ぬことの何百倍も難しい」。

前作のキタノが出せなかった答えに、たどり着くRIKI。
キタノが抱いた「こんな時、大人は子供になんて言ったらいい?」という疑問の答えに、RIKIは近づけた。
総理に向かって「ごちゃごちゃうるせぇんだよ、この人殺し野郎!」「ムカツク国がありゃぁ、すぐ平気で空爆する。それが大人のやることか!?」とキレる。総理から「じゃあ、あんたはなぜそこにいる?」と問われると、その答えは、生徒たちの命をもてあそぶ代わりに自らも命を賭けてつけていた首輪。厳密には答えは出せていないけど、「どうしたらいいんだろう」ではなく、自分なりに何かするのが、RIKIがキタノより一歩進んだとこ。ただ、ラグビーのユニフォームでものすごく滞空してトライする姿は意味わからなすぎて笑った。