寝るのだいじ

友罪の寝るのだいじのネタバレレビュー・内容・結末

友罪(2017年製作の映画)
1.0

このレビューはネタバレを含みます

モデルになったのは「神戸連続児童殺傷事件」。

監督の編集下手すぎない?
タクシー運転手が少年Aの父親だと途中まで思ってた。それに色んな「罪」を背負う人が並行して生きてることを表現したかったのかもしれないが、情報多すぎるのと、整理下手すぎて、なんで登場させたかわからない。正直、命の重さとか、罪の重さとか、比べようが無いにしても、誰一人共通してないし関連性が無いのに並行させたの意味不明。

少年Aと周辺の人だけで良かったストーリーでしょ、という感想しかもてない。
道徳っぽい作品?

モデルになった事件単体でも、沢山の遺族がいて、そことの関連性でフォーカスした話にしても十分すぎる内容だったと思う。
なんで無関係の人たち並べた?


<整理するとこう>
・タクシー運転手男性は、息子が暴走行為で複数の幼児を事故死させている。その謝罪を遺族にし続けてるのは父であるタクシー運転手のみ。
・少年院職員女性は、離婚し一人で娘を育てる為に少年Aの仕事ばかりになり、娘はグレて妊娠→流産。
・鈴木は少年A。モデルは事件の犯人サカキバラ。
・益田は、鈴木の過去を知らずに共に同じ工場で働く。鈴木への過去を調べて知ってしまう。中学の時の友人がいじめで亡くなっており、いじめに加担した。
・鈴木の彼女は、典型的なお上りさんで騙された元AV女優。


<所感>
・タクシー運転手が息子の結婚と妊娠で打ちひしがれるのは正当だと思う。常に事件と向き合い続けてたからこそ何年も謝罪を続けていた。本作で唯一人間味とリアリティがある。
息子は故意に人を殺しているので、なんで家庭を築き幸せになろうと思えるのか不思議。父の姿見たらそんなこと思えなくない?

・少年院職員は、少年Aの母を演じつつ、自分の娘には母親でいられなかった。
娘が不信感抱くのはしかたないのでは…

・益田とその元カノ?はジャーナリストとして真っ当な道を歩みたかったら、二人とも下世話な週刊誌の編集にいるのおかしい。
冷やかしで知りたいことを供給するのと、本質を突いて論じていくジャーナリストとでは、もともとやっていることが違いすぎる。そこの履き違えが、原作者もわかっていないのか腹立つ。
中学の時の友人が自殺、そのいじめに加担した罪、その友人の母に友達であると名乗っていた罪について、そこでなんでジャーナリスト(笑)になろうと思えたのか浅はかすぎる。

・鈴木の棒読みとかはいかにも過去に問題ありそうな、社会性の無さを感じるが、しっかり少年Aのこと調べ上げてモデルにしたのかは謎。みんなの見たい「少年Aが大人になった姿」というあからさま感が嫌。

・鈴木の彼女は、同情のしようがない。DVまでは理解するし動けなくなるのもわかるけど、何となく東京出てきた時点で、なるようになったとしか思えない。