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47歳 人生のステータスの一のレビュー・感想・評価

47歳 人生のステータス(2017年製作の映画)
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『イヤー・オブ・ザ・ドッグ』以来のマイク・ホワイト監督2作目。ベッドの中でインスタ開いて学生時代の友人の成功人生をスクロールして羨望と自己嫌悪で眠れない50手前の男の姿、見るに堪えない。他者が誇示する人生エンジョイなイメージと自身の閉じきった可能性に対する苦悶は身につまされる。老け込んだベン・スティラーの神経症的な資質と情緒不安なモノローグで更に辛い。正直、白人男のミドルエイジ・クライシスとか知ったこっちゃないとも思ってしまうが、そんなスティラーがハーバードに通うインド系の女子学生から、彼がまさに“白人”の“男性”という特権的立場にあり、“You have enough”であると説教される場面は、この映画全体の意義を深めていた。ルーク・ウィルソンはああいうチョイ役で出てくるとなんだか嬉しい。
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