フライ

去年の冬、きみと別れのフライのレビュー・感想・評価

去年の冬、きみと別れ(2018年製作の映画)
3.9
キャストとタイトルだけで、自分の苦手なタイプのラブストーリーだと思いスルーしていた本作だが、自分の浅はかな想像とは全く違う深い闇とサスペンスストーリーはかなり楽しめた。

フリーライターの耶雲 恭介は、写真家の木原坂 雄大の事件の真相を暴こうと調べるが、姉 木原坂 朱里の姉弟が抱えた過去と闇、耶雲がネタを持ち込んだ編集社のライター小林の関係や、耶雲の婚約者まで巻き込んだ予想外の展開は、中々秀逸なサスペンス。本作にマッチしたキャスティングの良さもあるが、サスペンスとしてのストーリー展開の素晴らしさに、終始面白さを感じさせてくれた。

サスペンスとしての絶妙な構成、展開や伏線回収の素晴らしさ、二転三転して行くストーリーは、かなり見所。更に想像以上に深い闇が闇を生む残酷な内容は、最後まで目が離せなかった。
終盤でわかる悲しす過ぎるタイトルの意味が、作品としての残酷さと奥深さを感じられ鳥肌が。
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