滝沢カレンのインスタのストーリーを見て、見てみたいと思い鑑賞。評価も高くて人気もあって、心温まるハートフルな映画なんだろうなぁってジャケから想像してたら結構壮絶です。グリーンブック的な話かと思ってた。
世界史に疎くて初めて知ったのですが、韓国の光州事件を舞台に、取材に来たドイツ人のユルゲン・ヒンツペーターさんをソウルから光州へ、そして光州からソウルへ送り迎えする話。
初めはソン・ガンホ演じるマンソプが金に汚いタクシードライバーだなって思ってたけど、最後めちゃめちゃかっこよく見えるっていう。普通のおっさんに見えるのになんでこんなに魅力的なんだろう。ストーリーもさることながらソン・ガンホおそるべし。
マンソプが偽名を使った理由は語られていないけど、なんでなんだろう。当然、戒厳軍側からすると外国人記者を逃した人間だから自分や娘に危険が及びそうってこともあるけど、ペーターさんがずっと探しているにも関わらず、見つかんなかったor名乗り出なかったのはなんでだろう…。彼こそが勇敢なタクシードライバーだ!とか注目を浴びたりするのがイヤだったのかな。たくさんの光州の人やタクシードライバーの犠牲の上で成り立った逃亡だし。それにしても光州の人たちいい人だったな。
インスタかなんかで最近見かけた「正義の反対は、また正義だ」みたいな言葉をふと思い出した。ああやって武力でぶつかり合うことは良いことでは決してないけど、そうなるほどみんな熱量があったのかなって考えると、自分も含め政治に無関心、行動は起こさないけどニュースサイトのコメ欄に不満を書き綴るってことと比べると、どっちがいいんだろうって思ってしまう。
あと、滞納している家賃を払うために大家にお金を借りに行くっていうのがウケた。