何度か書いた覚えもあるが、あらためて
「韓国映画は、スゴイ!」
画づくりだとかテーマのとらえどころだとかもさることながら、この題材をアクション映画にまでしてしてしまうハリウッド並のバイタリティーにまず脱帽である。
言わば南北問題以上にデリケートなテーマを、偏ってはいるがグッと突っ込んでえぐるような描き方で、どうだと言わんばかりに堂々とした出来。
合わせて観た2000年製作の『ペパーミント・キャンディ』が、断片的ながら"光州事件"を扱った作品として物議を呼んだことを思えば、よくぞここまで掘り下げてくれたと感じ入ってしまう。
これが日本だと、非常にこじんまりとしたお家騒動的なものになりかねない。
非常にコミカルだけど、見ている者に"義"の本質を問いかけるような主人公の葛藤が銀幕からにじみ出ていてとても良かった。
これまでが偏った報道しかなかったのだから、これはこれで意義あるものだと思う。