ソウルで男手ひとつで女の子を育てているタクシー運転手のマンソプ(ソン・ガンホ)は、家賃を滞納するほど、日々の暮らしに困っていた。
ある日「通行禁止時間までに光州に行ったら大金を支払う」という言葉につられて、ドイツ人記者ピーター(トーマス・クレッチマン)を乗せて英語も分からぬまま一路、光州を目指すことになるのだが。
韓国の「光州事件」についての実話をベースとした話。
正直、光州事件のことはよく知らず。
40年前、お隣の韓国でこんなことが起きていたとは。
同じ国内で学生などの民衆と軍隊が殺しあっていたとは、絶句だった。
毎回言っているのだが、ソン・ガンホにはずれなし。
映画では、前半、主人公マンソプは、お人好しだが、情けない男として描かれていた。とにかく、どこにでもいるおじさん。
それが、光州の現実を目の当たりにして、彼の表情もどんどん変わっていく。
この辺りの変化がすごく良かった。
特に後半のデモのシーンは壮絶。
マンソプは一旦ソウルに帰るつもりだったのだが、引き返している。
自分なら同じことができるだろうか。
実際の「その後の二人」についても知ることができてよかった。
