アルフォンス

小さき勇者たち 〜ガメラ〜のアルフォンスのレビュー・感想・評価

3.5
不自然なくらい自衛隊含めた公的機関の描写が薄いしおざなり(なんでジーダスに対して最初からガメラ頼りなのかも釈然としないし、逃げたジーダスを捜索する描写もないし、志摩や名古屋に上陸されてからも攻撃や監視をしている気配もない)。

一方透役の子役の演技が素晴らしく、津田寛治との親子としての掛け合いやトトとの交流のシーンは目頭が熱くなる。

特撮パートもミニチュアセットの完成度が高くいいカットもいくつかあるが、大きな見せ場の一つであろう怪獣の登場シーンが地味で盛り上がりに欠けるのは大きなマイナスだと思う。それから怪獣スーツのいかにも人が入ってると言わんばかりのデザインはどうにかして欲しかった。

と、ここまで否定的な意見は述べてきたが、公開当時は透と同年代で色々感情移入しながら見たからかとても印象に残っている。今回見直してみるとその当時が思い出されてどこか懐かしい気持ちになった。

総じてどこかチグハグな印象が拭えないが心には残る惜しい作品。