急いだ杉本彩が生み出した奇跡の物語。
前半は凡庸なTVドラマをずっと観てる感じでだるい。映画じゃなきゃ途中でチャンネルを変えてるわ。
ところが、自らをセイラと名乗るAIが現れてから何かが変わる。
どこにでもある都会からどこにでもある田舎に変わってきた舞台はついに、ここにしかない島へと進化した。
映画はセイラを通して、史織(福地桃子)をプラス側へ連れていく。
人間じゃないからこそ何でも喋られるし、それによって人と触れ合うようになる、セイラにしかできない所業だ。
杉本彩の隣に座ってよかったね史織。
正直言えば、後半も一つ一つの場面を切り取ればくそつまんない。
でも一本の映画として、前半から後半への切り替わりとか、そこからの急上昇とかには心を柔らかくされた。
地方映画が最近多い(もしかしたら昔からたくさんあって、気がついてなかっただけかもしれない)けど、これもまたそこでしかできないような映画でした。