マリア

悪魔祓い、聖なる儀式のマリアのレビュー・感想・評価

悪魔祓い、聖なる儀式(2016年製作の映画)
2.5
悪魔憑依が増加しているというより「カトリック教徒のこころの相談室」としての需要が高まっているのでは。

精神疾患の症状として、人格をいくつも持つというような乖離症状が現れる人がいる。
トラウマやストレスが限界まで掛かった時の防衛反応として、自分とは違う人格を作り出し、名前も年齢も設定もそれぞれあるが、本人は別の自分が現れた時の記憶はない。(ストレスを避けるために別の人格がストレスを受けて、そのストレスは本人の記憶から消すという防衛反応が働く)

それが海外ではキリスト教信者が多い為、別の人格ではなく幼い頃から教会学校や家庭で聞かされ知識として知っている悪魔が1番別の対象として扱いやすいので、悪魔を”心の盾”にしてストレスへの防衛反応の乖離症状を起こしているのではと考えてしまう。

ドキュメンタリーに登場する神父は、毎日相談に来る人達に全て憐れみ深く関わっているわけではなかったし、疲労困憊という本音も漏らしていた。これだけ簡単に悪魔だと思い込んで相談にこられるのも大変だろう。
この話を通して、本当に悪魔かどうかは問題ではなく、悪魔祓いというやり取りをする事でその人が癒されると感じるなら、それはそれで良いと思う。
そして登場する神父もそれくらい割り切って関わっているようにも見えた。
マリア

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