Punisher田中

霊的ボリシェヴィキのPunisher田中のレビュー・感想・評価

霊的ボリシェヴィキ(2017年製作の映画)
3.3
大掛かりな音響機器が仕掛けられた奇妙な施設である奇妙な集会が開かれようとしていた。
“あの世に触れた”ことがある男女たちの集会とは謂わばテストであり、霊界と繋がるために"あの世に触れた"話を1人ずつ始めるという物だった。
テストだったはずが、1人の特異な存在を招いたことで大きく狂いが生じようとしていた。

すっげぇ...なんだろこの癖とリアリティラインがちょっとずつ湾曲していく空間。
1人ずつ自分が立ち会った死に纏わる話を展開していく百物語系降霊ホラー。
やりたいことが少し掴めたと思えば「は...?」とまた真実だと思っていた物がどっかに行ってしまう。
なんといっても「ハイ降霊!」と降霊してくれるわけではなくて、そこが霊界に繋がっているのか、それとも単純に幻覚なのかのラインがかなり有耶無耶なのでホラーシーンや霊自体がしっかり怖い存在として認知出来るのが上手い。
その反面、登場人物の話に再現V的な物がないのと画が変わり映えしないので集中力を保つのが難しく、鑑賞時は睡眠と食事をしっかり済ませてノンストップで鑑賞へ臨める状態でなければ楽しむのは難しい様に感じた。
ただ、尺も短いしテンポも中盤くらいからは加速していくので、サクッと見やすくて良い。
しかしこの70分、嫌になかなかおどろおどろしく仕上がっているので心構えはした方がいいかも??