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女の一生のaccoのレビュー・感想・評価

女の一生(2016年製作の映画)
3.1
現実と回想を行ったり来たり。
主人公の意識をそのまま映像にしたような作品。
人間そんなもん。昔の幸せな記憶に頼って生きてる。悪い記憶なんて、必要性がないと思い出そうとはしないし、ふと蘇ったとしてもすぐに蓋をしがち。

あの時代の女性は誰かに頼らないと生きていけない、自立するなんて社会が許さない、という背景はあるかもしれないけど、もう少し強さと考察力があればあの結果にはならないんじゃないか。

男に翻弄されたのはあの侍女も同じ。貴族>庶民という産まれながらの境遇の差もあるのに、侍女はそれを受け止め、自分の意志で生きている。

モーパッサンに「男の一生」も書いて欲しかったな。
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