《善と悪はどこからやってくるのか？》
”ヤクザと家族 The Family〟”新聞記者〟の藤井道人監督作品。
Netflixで初鑑賞。
演出が素晴らしい‼︎
自分はアレハンドロ・ゴンサレス・イニャリトゥやペドロ・アルモドバル、アレハンドロ・アメナーバルといった監督のスペイン映画が好きで、彼らの作品のような雰囲気が漂う。そういう意味で日本映画らしくない作品だろう。
藤井道人監督の演出は、映像と音楽が一体化した芸術性の高さが特徴的で、繊細で洗練された美しさがある。
ただ、この作品に関しては脚本がイマイチなのか、”善と悪〟という崇高なテーマの割には心に響かない…
展開がドラマティックすぎて、全体的にリアリティが薄いのだ。
〈昼の姿〉と〈夜の姿〉のコントラストの描写は秀逸だけに、もう少し落ち着いた展開の方が作品としての完成度はより上がっただろう。
正義と信じた道で大切な人を守れなかったのであれば、その道は本当に正しかったのか？
正義感だけで大切な人を守れるのか？
人生は綺麗事だけで生きていくのは難しい。時には自分の考えを曲げざるをえず、清濁併せ呑まなければならないこともあるのではないか。
う〜む、深い…🤔
風力発電の風車の景色が印象的だけど、藤井道人監督の反原発のメッセージなのかな⁉︎
確かに原発も”善と悪〟という視点から考えるとかなり複雑で難しい問題…
脚本次第では採点4.5クラスの傑作になっていたように思うと、ちょっと残念な作品。
清原果耶ちゃんが輝いてます！
