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スターリンの葬送狂騒曲のNTKのネタバレレビュー・内容・結末

スターリンの葬送狂騒曲(2017年製作の映画)
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このレビューはネタバレを含みます

「ブラックコメディ」の形をとっていて、時折ウワッと思いつつも出てくる登場人物たちが自らの保身のために奔走する慌ただしさと馬鹿馬鹿しさをクスッと笑える映画なんだけど、それはそれとして突然来た兵士たちに父親がどこに隠れているか喋ってしまった息子、ベリヤの相手をさせられた少女、あの写真の少女…など所々に破綻した最低最悪な恐怖政治/政治家と国によって大きく運命を狂わせられた人々の描写が出てきたのが忘れられないし嫌で最悪な後味が残る

スターリンの葬式の準備において「あの写真の少女を探せ!」のシーン、スターリンと仲良さそうに写真に写るあの少女が最終的に親は収容所送り→収容所で殺され、残された少女がその後どうなったか分からずじまいという事実を知っていたので「あっ!これだけは元の話知ってる!」と先が読めて苦い気持ちになってしまった、結局「似ている」少女を見つけられたけど背が小さすぎて観衆には顔だけは見えなかったっていうオチには爆笑されられました
人々の顔に穴が開けられ塗りつぶされ、写真に写る全員が居なくなるエンドロールなんかもかなりゾッとする毒々しさがあったし、全体的に最悪さと笑いが層になっててなかなか癖になるクセの強い作品だったな…
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