途中まですごく好きだったけど、ラスト15分の展開にリアリティが無さすぎて醒めていった。(それにマイナス0.5)
いくらフランスでも、閑散とした映画館で見ず知らずの他人が隣の席に座らないでしょ。(エンドロールで急に隣にいて怖いよ。てかキモいよ)(この設定どう解釈すればいいんだ?)
涙にハンカチ貸すなんて、なんてベタな。
いや、それより先にヒロインが「ティッシュ持ってる?」って聞くもんなー。ありえん。
<静かなふたり>は文字通りで、二人でいるときにお互い黙っていても全く気にならない関係は私自身も心地よいと思う。なかなかそういう人には出会えないけど。
もうそれだけで充分だから、おじいさんの過去の設定とか、ヒロインのルームメイトのくだりとかは要らなかったな。
(映画館で出会った彼氏はアイルランドのハッカーなのか?)
ホンサンスを想起させる映画の撮り方だけど、本質的なものがホンサンスからはかけ離れていて、撮り方がホンサンス風(謎ズーム的な映像ギミックあり)なのに全くロメール感は無くて(ソーテの「とまどい」はもちろん思い出す)、カットの繋ぎがテンポ良く見やすいと思っていたら、本作の監督はフランスのジャームッシュと呼ばれているらしい。女性監督です。ヒロインがデュラスを一夏で読破したり、劇中ではウルフを読んでいたりして、映画自体も生真面目な作り。
いろいろ書いたけど好きな感じの映画だから終盤惜しい。惜しいよ。
普段は寡黙だけど口を開くと飛び出すジョルジュおじいさんのパンチライン(メモ)
「時に人生は人より空想力が豊かだ」
「信念があるなら中枢に直撃弾を放たねば。それ以外はたわ言だ」