吃音症を患い神経質で変わり者の刑事と粗暴で軽薄な刑事のデコボココンビが難事件に挑むというもの。終始に暗く陰惨な雰囲気。夏のスペインという設定ですが、どこかうすら寒い感じがします。職場では浮いている同士の相棒設定は若干「特捜部Q」シリーズに似ているなと思いました。
事件には関係ないけれど、粗暴な刑事がなんで同僚を失明させるまで殴ったのかとかが説明されない。主人公達の背景を知るのに大事な情報だと思うのですが…。神経質な刑事もなんか変態チックで何とも言えない気持ち悪さがあってどうも好きになれない。「特捜部Q」の２人に比べると魅力に欠ける。
実際の捜査ははそんなものだと思いますが、停滞し過ぎで同じ所を行ったり来たりしている印象でテンポが悪い。ローマ法王のシーンは要らないし、時間稼ぎが甚だしい。警察の保身とか仲間割れとかホントにくだらない…。余計に解決をこじらせている感じです。
事件はホントに凄惨でショッキングなシーンが出て来るので注意。観てるこっちが犯人がホントに憎くなって来るが物語のスピードが上がらずイライラ。犯人の容姿はホントにこんな事しそうな感じの人相でリアルだった。
いきなり３年後は省略し過ぎ…その３年間に何があったのかの方が気になる。そしてスッキリしない終幕…。
やはりサスペンスとしてテンポが悪いのは致命的で面白くなかった…。地味でじわりじわりと犯人に迫るようなタイプのサスペンス映画が好きな方には良いと思います。
