マサル

殺人者の記憶法のマサルのレビュー・感想・評価

殺人者の記憶法(2017年製作の映画)
4.0
私の手は“殺人”を覚えている-

獃医のビョンスはアルツハイマーで元連続殺人鬼という顔を持ち、ボイスレコーダーで日々”録音"することを習慣に過ごしていた。
ある日、接触事故を起こし謎の男テジュに出会うが、その目つきに彼もまた殺人犯だと確信する。しかし警察に通報するがまともに取りあってもらえない。

やがてテジュはビョンスの愛娘ウンヒの彼として目の前に現れる。ビョンスは1人でテジュを捕らえようとするが、アルツハイマーにより記憶は途切れ混乱していく。

そうしてまた始まった連続殺人事件、これはヤツの仕業なのか。

アルツハイマーを患う主人公ビョンスの視点(記憶)で描かれる本作。次々に更新されていく記憶に変わる展開。何が真実で何が嘘なのか分からず最後まで混乱の連続です!

2020年に公開されたアンソニー・ホプキンス主演の名作「ファーザー」を彷彿させる手法。主演のソル・ギョングは病によって現実と妄想の間で混沌とする様子を見事に表現してみせてます。

また本作には『殺人者の記憶法:新しい記憶』と題して、ラストまでほぼ同様のシーンで描かれる「ディレクターズエディション」的な
作品もあるのでぜひ両方ご覧下さい!
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