Aya

ボクの悪魔のAyaのレビュー・感想・評価

ボクの悪魔(2017年製作の映画)
3.6
台湾ボーイズラブ映画3本リレーの中で一番私好みのイケメンが多いですw

興味ない人に言っておきたいのが、この映画、ドゥニ・ヴィルヌーヴの「メッセージ」とテーマが同じなんですよね。

※なので、このレビューはちらっと「メッセージ」の根幹の話も出て来るので敏感な人は気をつけて!

設定がちょっと面白くて。

9年付き合ってた彼氏が自分を捨てていきなり女と結婚する、と言いだし、悲観にくれた主人公は道路に飛び出して車に撥ねられる。

すると!なんと彼と出会った9年前の大学生時代にタイムスリップ!記憶もそのままのため、あんな辛い思いはしたくない・・・彼には会わずに人生を謳歌してやる!と意気込むが、すぐに見つかってしまい、グイグイ迫られることに・・・。

この主人公の考え方がおもろいよね。
てか、びっくりしたりとかせえへんのかw
もう彼(高校の2年先輩だった)がグイグイくる!
自信家のエリートイケメンなんすわw

途中である大変な事件が起こるのですが、彼がとーーーっても策略家でしてw
事あるごとに「俺はどんなことをしても欲しいものを手にいれる」と豪語し、もうグイグイくる!グイグイ!
あと、ちょっとエロいシーンというか、それはレイプだろ?!ってとことかちゃんとベッドシーンもあるから、ちょっとおねいさんの腐女子の方向けですねはい。

やたら顔が近いシーンが多いし、撮影現場ではぶつかってキスとかしてんじゃね?って感じ。
まあそれは普通だと思うんですが。

そしてなんでそっちはそっちで抱かれてるわけ?!とかw
この世界ゲイしかいないww
まさに私たちが普段読んでるBLだあ!!

でもね、よくよく考えたら9年後に捨てられることがわかってる好きな人。
しかも自分を好きといってグイグイ迫ってくるし、やっぱり自分も好きなんだよ。でも未来のことを考えて思い留まろうとするんだけど・・・。

ほら!
「メッセージ」じゃん!

辛い未来が訪れることがわかっていても、人は人生の岐路においてその方向の選択をするのか?

こうしなかったらあんな辛い思いをすることがないのに、そうするのか?

これはとても大変な問題ですよ?

だから主人公がとても辛そう・・・エイミー・アダムスとまったく同じだよ!
だからあのベッドシーンは萌えだけど、萌えだけど!!
辛いんです(T_T)

そして主観と夢と時間が交差するという結構アクロバティックな脚本。

は?夢オチ?と興ざめするかと思いきや・・・なんと!泣かされるのです!!
切ないいいいい!!!

辛い未来が待っていたとしても、かけがえのないもの、かけがえのない体験というものがこの世の中にはある、というほとんど「メッセージ」でした。

あと、この映画の主人公カップルは目線や指先の細かい動作においてもほんまに付き合ってるんちゃうん?と思うくらい自然な演技を見せてくれます。
付き合ってるんちゃうん?!

この映画、ハドソン夫人は出てこないのですが、重要な役割をある女性キャラが果たすんですよ。
しかもとても大人な。
これはちょっとびっくりした。
大学生でここまで考えて行動できるか?!

でもやっぱりハドソン夫人は必要だと思うんですよ。(詳しくは「離れて、離さないで」レビューに)
ゲイばかりのボーイズラブは楽しいけど、自分も入りたいじゃないですか?

私は特に自分本位のヘテロなので、ぶっちゃけゲイ(あと既婚者も)だと自分の入る余地がなくなるので、イラっとくるんですよね・・・。

じゃあどうやって楽しむかっていったら妄想するしかないじゃないですか?!
そういうキャラは絶対必要だと思うんですよ。
ボーイズラブ映画には腐女子キャラ(つまり私たち)を一人置いてください必ず!!
Aya

Aya