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輪違屋糸里 京女たちの幕末のmitakosamaのレビュー・感想・評価

3.0
スカパーにて。うーん。そこまでハマらなかったなぁ。
原作は壬生義士伝等と同じく浅田次郎。新撰組と関わりのあった島原の芸妓の目戦で幕末を描いた話…。

との事だが、やはりのめり込めなかった原因が芸妓目線なのか、土方の目線なのかイマイチ定まらなかったからな様に思う。

まだ芹沢がいる初期の新撰組。壬生浪士隊の頃。芹沢の無台で音羽太夫が無礼打ちで斬り殺される。
その場を納めた土方(道端)。
芸妓の糸里は土方に恋愛感情。芸妓の吉栄は芹沢派の平山五郎(佐藤隆太)の懇ろ。平山は何故か眼帯キャラだ。

土方が目障りな芹沢は、自分の配下である平間重助(徳井優)と糸里を結ばせるように土方に命令。
土方が恋しい糸里は自ら、平間の女になることを承諾。

土方は自分の女を配下に抱かせた芹沢を八木家で暗殺。
目撃者である糸里と吉栄を斬るかどうかで、糸里の大ハッタリ。「自分らを切れば所詮は農民上がり」だと言われ土方は刀を納める。
武士である芹沢を斬ることが農民からの脱却である、踏絵を踏むことであり
糸里らを斬らないことが農民あがりの烙印から逃れられる踏絵だという論理だ。ナルホド。

しかし“八月十八日での政変”での芹沢の武士としての活躍があまり見られないのが惜しい。土方に撮って乗り越えなければならない武士の壁がもう少し明確になって欲しかったな。

島原の遊女の物悲しくも凛とした強さが話の本筋としてもっと立って欲しかったかも。五社英雄の様な女性の描き方で撮ったらどんな映画になっただろうと妄想せざるを得ない。
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