TAMU

バッド・ジーニアス 危険な天才たちのTAMUのレビュー・感想・評価

4.2
『ハッピーオールドイヤー』で洗練された映像を見てタイ映画凄いな、と思ってからの同じ女優さんの出てるこちらを鑑賞。

‪チュティモン・ジャンジャルーンスックジン‬さんは覚えられん。とりあえず主演のリンちゃん。本国ではなんと呼ばれているか知りたい。

これ公開時に見送ったのは、タイ映画に対する興味が薄かった点もあるが、カンニングを題材にしているところ。
遠い昔の『ザ・カンニング』が脳裏に焼き付いているのか、バカバカしいコメディの予感がしてた。

そこら辺は全く的外れで、今更ながら映画館で見ておけばよかったと後悔w

これね、自分からしたら、韓国ノワール的青春映画。足を踏み外したらアリ地獄から抜けられない的な青春ドラマ♪言わば大好物ゾーンw

絶対正義の同級生バンクが追い込まれていく展開や、それぞれが裏切るかもしれないリン、パットの関係も良い。
青春ドラマとしては、リンとバンクがシドニーの海を見ながら、少し繋がった感じのシーンが印象的。
リンは海を見て顔はほぼ見えないのに、微笑んだ感じが分かる見せ方が見事。

後半の息の詰まる地下鉄の駅での試験管との追いかけっこは、撃ってくるんじゃないかと思う如くの緊張感。こんな感じのスリルとサスペンスが作れるとは流石。

リンちゃんは名が体を示すかの如く凛としてる。相変わらず、日本人じゃないかと思ってしまう出立ち、緊張感のある眼差し、静かな物言い。

全体的に見せ方も編集も音楽もハイテンションでスタイリッシュ。今後ともリンちゃんとタイ映画は押さえねば。
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