ハッピーオールドイヤーから続けてタイ映画。
チュティモン主演関連。
イッサヤー・ホースワンも出てる。
大筋は罪と罰的。
カンニングをビジネスにして一儲け。
まさしくバッドジーニアス。
その背景には学校の賄賂問題なんかも背景にあるのかもしれない。
拡大解釈すれば社会風刺と捉えることも出来るが、大筋のストーリーとは関係がないので割愛する。
映像表現による心理描写のメタファーが秀逸。ラストシーンとか。
カンニングの方法にピアノを組み込んで、
モールス信号風に伝達するシーンとか最高。
ハッピーオールドイヤーでもチュティモンがピアノを弾くシーンがあって、どちらの映画でもハッピーバースデーをまず弾く。
この映画を踏まえてのことだったら、
監督とか作品の垣根を越えててなんかエモい。
優等生バンクは正義感あって根が真面目な分闇堕ちの振り切り方がエグかった。
あと地味に腕時計がデータバンクなんにやけた。洒落っ洒落。
試験でのドキドキハラハラ感も映画的にスリリングでよい。
最終的な着地点はけつを拭く形で終わらせ、
倫理的にマトモな結末を迎える。
いくら業を背負っても、
主人公の父はそれを受け入れ、前を向く。
奇しくも世界共通テストの小論文のテーマが、
ネルソンマンデラの、未来への一縷の光的なものだったのも伏線か。
もろもろ含め素晴らしい映画だった。
タイ映画史上最高の興行収入だったのも頷ける出来。