りり

ミッシング・ガールのりりのネタバレレビュー・内容・結末

ミッシング・ガール(2017年製作の映画)
2.8

このレビューはネタバレを含みます

若いセレブ女優が自宅で事故死、付き人の主人公は容疑者とみなされてしまうが…というサスペンス。「邦題??失踪っていうか死んでるじゃん…」と思ってたけど、オチを知るとタイトルから早くもネタバレしていたことがわかった。
とはいえ原題は「Gemini」で双子座のことなので、これはこれで邦題同様に殺人事件の真相をほのめかしていることになる。
一方、双子というと外見がそっくりなこと以外にも「精神的結びつき」の強さもイメージできるので、ワガママセレブのヘザーとその付き人ジルの関係にも重なる気がした。恋人と噂されるほど親密らしいし、ジルと2人で叶えたい夢を語るヘザーや、あれだけ迷惑をかけてばかりのヘザーを見限らずに許すジルの様子を見ると、まるで精神的双子のようなニコイチ的結びつきがあったのかな。

脚本に非現実的な部分が多く、展開もオチもありきたり。評価が低いのも頷けるが、主演のローラ・カークの演技がよいのと、映像や音楽の雰囲気が素敵なので、個人的にはそれほど悪くないと思った。なにより、事件前のヘザーの言動からは犯行が本当に正当防衛の事故だったと言い切るのも怪しい気もするし、そのことをジルも知りながらも黙っているような、そして刑事はまだ疑念を抱いていそうでもある。と、色々解釈や妄想ができそうなモヤモヤラストだったのも人の心の闇を感じられて嫌いじゃない。スッキリはしないんだけどね。
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