ベルサイユ製麺

スカイライン-奪還-のベルサイユ製麺のレビュー・感想・評価

スカイライン-奪還-(2017年製作の映画)
3.9
前作がもう好きで好きで好きで…。全編通しておかしな映画なのですが、特にラストの素っ頓狂ぶりには度肝を抜かれましたよ。この監督、他の人の映画観たこと無いんじゃないのか?と思わされるくらいのオリジナリティ溢れる終わり方。(因みに、テレビゲームだとMDの“ファンタシースター2”がちょっと似た終わり方をします。)
よもやの続編なのですが、なんと監督も俳優陣も総とっかえです。きっと前作の監督が後から『未知との遭遇』とか『メッセージ』とか観て映画撮るの恥ずかしくなったに違いない…。


ロサンゼルス市警勤務、妻を亡くし現在休職中のマーク。息子のトレントは悲しみに自暴自棄、今日も傷害事件を起こし拘留され、マークとともにトボトボと帰路につく地下鉄の中。
突然大きな衝撃とともに車輌はストップ。電源もおちてしまった…!
その頃、夜のロサンゼルス。上空から青い光が次々と落ちてくる!(前前前世はかかりません)
更なる衝撃が続き、車輌を捨て徒歩で避難することにしたマークと乗客たち。懐中電灯を頼りに地上出口まで辿り着くと、外からは青い光が射している。光を見たトレントは、フラフラと操られるように地上に向かっていく。それを制止しようと追いかけたマークが目にしたものは…!


超巨大宇宙船でございますー。
…正直散々こういうの見ましたが、うん、まあこのパターンしか無いですよね。程なく宇宙人も登場して、コイツもそれなりにカッコいいんですけど何処となく『インディペンデント・デイ』みたいだしなぁー。因みに、個人的に一番好きな宇宙人は『アタック・ザ・ブロック』のヤツです!
それから暫くは、ロサンゼルスの街中を逃げ惑うスーパーありがちタイムが続きますが、主人公たちがチュルポンと宇宙船に吸い上げられてからが理解不能なスカイライン節全開でございますよ!
前作同様、雑に吸い上げられた人たちが作業っぽく脳を奪われる嫌な流れ作業は、漫画“GANTZ”にも多大な影響をうっかり与えてますね。更に今作の、謎の仲間エイリアン!この辺で出鱈目展開は前作を楽々超えてます。“獄中出産”を楽々上回るパワーワード“宇宙船内出産”!!アホだ!!
以降、出鱈目さは加速度を増していきます。
★宇宙船がインドネシアに墜落!
★フランク・グリロが地球防衛戦士イコちゃん、“マッド・ドッグ”ヤヤン・ルヒアンらと合流!
★赤ちゃん急成長!
★シラットで宇宙人膾切り!!
★巨大ロボットのジャーマンスープレックス!!!

…最っ高じゃないか!!コレは凄いよ。讃えたい。…だって、普通こんな事思いついても、バカだと思われるのが怖くて言い出せないですよ!「…宇宙人がソバットしたらどうかな?」って、よく言い出せた!勇気100%!!
なんせレジスタンスの中の唯一の知性派である科学者の言う理屈が何一つ意味が通ってなくて、そんなだからとにかく話はめちゃくちゃで、わたくし何度か本気の爆笑をしてしまいました。まあ、シラットなら宇宙人を殺せるってゆうのは唯一リアリティが有りましたけどね…。(←?)
とは言え、そもそもSFなのだし、クソ真面目に理屈に縛られて、面白いシーンを作り損ねるぐらいだったらどんどん出鱈目にしていった方が良いに決まってます。個人的には泥水の中でグリロとウワイスが延々と喧嘩してるシーンに『ゼイリブ』リスペクトを感じてグッときましたよ!

『スカイライン』シリーズは、この器のグスグス加減が最大の魅力ですので、世界各地を舞台にしたフランチャイズ展開を期待したいですね!
日本編では、日本会議のクズ共の脳みそを吸い取った宇宙人が、その脳内の余りの悍ましさに絶望して自死するシーンとか有ると良いな!
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