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羊飼いと屠殺者のCのレビュー・感想・評価

羊飼いと屠殺者(2016年製作の映画)
3.0
NY公立校9年生社会科で与えられた議題の中に、環境汚染や人種差別と並んで死刑制度がリストされていた。日本で関心を持つよう教育された『環境問題』はともかく、それまで問題があるかどうかすら認識したことすらないほど死刑に纏わる議論は興味の範囲外にあった。しかし人種差別主義者が牛耳る国にとって刑務所は体のいい《屠殺場》であること、法治国家に守られた市民は忘れてはならない。
軽犯罪で収監され刑務所不足で首が吊られる。ただ有色人種であったがために難癖つけられる弱者の声は往々にして歴史の波にかき消されてきた。社会的強者に生まれ落ちた幸運のチケットを握りしめて人生を悦楽のままに走り抜ける。そんな動物的な生き方しかできない人間からこそ知性は不要の万物であり、知的生物として誇りを保つ為にも差別者諸兄(姉)には聡慧な振る舞いをしてもらいたいものである。(オメーだよ菅)
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