一粒万倍日

プラハのモーツァルト 誘惑のマスカレードの一粒万倍日のレビュー・感想・評価

3.9
オペラ「フィガロの結婚」が評価されたモーツァルトが、プラハの名士から招待を受け、ドゥシェク夫妻の別荘に滞在してオペラを上演する傍らそこで新作の制作をしていったことと、1787年10月のプラハで「ドン・ジョヴァンニ」を初演したこと、序曲は前日徹夜で仕上がったという史実と、プラハで過ごした日々のフィクションが入り混ざった映画。

神童・天才モーツァルトのオペラ制作過程の様子と、美しいプラハの街、当時の貴族社会の贅沢な暮らしぶりなど、18世紀のヨーロッパにワープできました。

要所要所で流れるモーツァルトの歌と鍵盤とオーケストラの音楽が心地よく、モリエールの『ドン・ジュアン』を参考にしたと言われれているドン・ジョバンニですが、サロカ男爵と重ね合わせたところが分かりやすく、その悲劇がリアルに伝わってきました。

ちなみに、滞在先だった「ベルトラムカ」は今でも保存され博物館となっているそうです。

自宅のテレビでなく映画館で観たい映画かも。