生酒冷造

クルーシブルの生酒冷造のレビュー・感想・評価

クルーシブル(1996年製作の映画)
2.4
アメリカの片田舎。
一人の少女に魔女の疑いがかかる。魔女裁判の中、少女は魔女の影響を受けたのを認めるが、恐るべき告白をする。
「他にも魔女がいる」
それを皮切りに村に魔女裁判の嵐が吹き荒れる。

中世の魔女狩りにインスピレーションを得た映画。

正直、魔女のオカルトホラーかと思いますが、実際は社会派ドラマ。
地味な映画です。点数的にはそこが全てに引っかかってます。
素材は面白いのですが。。
曖昧ですが、社会主義や全体主義の危険性を捉えた体制批判の側面もあるとか。
でも、あまり伝わりません。。

問題の禊をし、その注目度から逆に人を惹き付ける。
そういう問題児?が村の支配をじりじり握っていく。。
その境遇を逆手にねじ込み、カリスで肥大化する腐れ外道っぷりが、なんとなく現世にも弱者側支配力の潮流として見かけますね。

いいえと言えば言うほど、疑いの目から逃れられない怖さ。
判断する側の適正さを欠いた世界が村の崩壊を招くけど、それを選んだのも村の人々。
こういう恐怖はSF映画「地球爆破作戦」にも似てるかも。
この負のスパイラルはいくつとこまでいくしかないのかと思えてしまいます。。
生酒冷造

生酒冷造