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サリー・ポッターのパーティーのCookieMonsterのレビュー・感想・評価

3.7
大臣就任祝いの日に集まった7人
それぞれの秘密が晒され、暴発する

表題のThe partyは、就任祝いのパーティーであり、政治的な意味での政党であり、それぞれの罪に加担する人々を示してもいる
白黒映画になっているのは、二項対立のわかりやすい隠喩にみえる
彼らは人生における様々なテーマにおいて対立する
アメリカと英国、政治的対立、性的指向性、西洋医学と東洋医学などなど

所謂インテリに属する鼻持ちならない彼らの中にも序列があり、差別があり、好悪がある
自己憐憫に満ちた、嘘くさい人間関係
彼らはあらゆる言葉を用い、自身の信念を語り正当化する
本人からすれば一大事である諸々の事柄は側からみれば滑稽で、そして緊張感に満ちている
パーティーという密室に閉じ込められたことでいまにも暴発しそうな空気を7人誰もがうまく表現していて、舞台劇のような構成が上手く機能している
そのトリガーとなる8人目を効かせる物語構成もお見事
英国らしいブラックユーモアに溢れた作りがよかった
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