タケオ

ドラゴン・ウォーズ 戦士と邪悪な民のタケオのレビュー・感想・評価

2.0
製作総指揮を務めているのが『ゲーム•オブ•スローンズ』(11〜19年)のプロデューサーとして知られるクリス•ニューマンということもあり、『ゲーム•オブ•スローンズ』っぽいことがやりたいという制作陣の無謀な(浅はかともいう)想いは確かに伝わってくる。しかしこの作品には、映画のクオリティを左右する「才能」と「予算」が致命的なまでに不足しているため、ドラゴン、ゾンビ、アマゾネス、黒魔術etc•••というファンタジー好きにはたまらない要素がこれでもかとぶち込まれているにも関わらず、その全てが映画的な興奮に全くといっていいほど結びつかない。いや、ここまで揃えておいて物語が盛り上がらないなんて逆に才能だよ。実は、本作の制作陣には全くといっていいほど「才能」が揃っていないというわけではない。ドラゴンのVFXを手掛けているのは、なんと『インセプション』(10年)や『ハリー•ポッター』シリーズ(01〜11年)で知られるテリー•マリオットなのである。しかし、やはり本作には「予算」がないため、マリオットの技術を持ってしてもCGのドラゴンがCGのドラゴンにしか見えない。あまりにも貧相すぎて、PS2の『モンスターハンター2(ドス)』(06年)のドラゴンの方がまだ現実味を感じるぐらいだ。ただ、この安っぽさが低評価の理由というわけではない。安っぽいつくりゆえに唯一無二の味わいがある作品なんていくらでもあるし、何なら本作にだって低予算なりになんとかそれっぽくしようと頑張っている場面もなくはない。何よりも残念だったのは、『ゲーム•オブ〜』最大のウリであったはずの「エロ」と「グロ」が本作には全くないということである。確かにレイティング指定が入ってしまうと、いくら低予算作品といえども収益の見込みがなくなってしまうため仕方のないことではあるが、生首が転がらずとおっぱいがない『ゲーム•オブ〜』モドキに一体なんの価値がある⁉︎全然分かってないよ‼︎しかも「続編に続く」で終わるんか〜い、バカかっ‼︎
タケオ

タケオ