ベルサイユ製麺

デンジャラス・ドライブのベルサイユ製麺のレビュー・感想・評価

デンジャラス・ドライブ(2017年製作の映画)
2.6
業務用スーパーで、ラベルに“スーパーフレッシュ!”とかだけ書いてある2ℓペットボトルが130円ぐらいだとしても、味も分からないのにそんな沢山要らないから、おんなじヤツの500㎖88円でいいや、ってなりますよ。なんの話かと言いますと、得体も知れない映画が長いと手が出ないというたとえです。今作は83分。うん、いってみよー。
ゴク、ゴク、ゔぇー!これ麺つゆだー!

…見覚えのない車のトランクで目を覚ました主人公。トランクの隙間から覗き見る運転席には見知らぬ男。「騒ぐとコロス。」運転手になりすました男は乗車してきた自称・医師を射殺します。そのまま走り続ける車。運転席の男は何者なのか?主人公は何故監禁されたのか?…みたいな感じの変形密室スリラーです。
驚いたことに、ジャケットの縛られてダクトテープを口に貼られたシーン、有りません!写真は盛り付け例です!
基本的には、延々と続く車窓の描写。主人公と運転席のやりとりだけで構成されています。恐らくはそれ程高価な機器での撮影では無いのだと思うのですが、フロントガラス越しの、見知らぬ曲がりくねった夜道のシーンが何故か結構見れてしまいます。劇伴も、抑揚がないチープなアンビエントテクノって感じで、このコンビネーションが良くて、それだけでスコア2.6はありますね!…?
どんでん返しが、いっそ無いならビックリしてうっかりスコアを上げてしまいそうなのですが、残念ながらオチらしきものがあって、それがあんまり上手くも無くて…です。
観終えてみれば、83分も充分に長い。ネタのカロリーからすれば、『世にも奇妙な〜』の一本くらいがいいとこに思いました。いいとこー!
まあ、こんな味のドリンク飲む人居るのかしら?みたいのが実際売られている訳ですから、この作品が何故だか好きで堪らないという方も居るのかも知れません。レンタル店がこういう味わい作品まで並べてくれているのは豊かで良い事だと思います。それにしても167分とか無くて良かった…。