このレビューはネタバレを含みます
石川慶作品を集中して観ている中での25分の掌編。
かつて恋人同士であった高志(山田孝之)とともえ(中村ゆり)2人の再会。ぎこちのないやり取りの中にも「楽しかった頃」の記憶が二人の心を洗う。
ともえはどこか「自分の何かを確認しに来ている」様子がある。
流れの中で高志は所帯持ちで、ともえは不倫の関係を引きずっていることがわかる。高志を訪ねたのはそんな恋愛に見切りをつけたかったのかもしれない。
帰路自転車を漕ぎ出すともえをアップで映して終劇。
しかしエンドロールの最期にまだ続きがあるのでご注意。
二人の過去と現在を行き来する心情と、心と現実の繊細な描写が魅力の作品。