拘泥

枝葉のことの拘泥のレビュー・感想・評価

枝葉のこと(2017年製作の映画)
2.8
正直言って良い様に思えませんで、映画を見て初めて俺でも撮れるんじゃね?なんて思っちまいました。何だろうな、例えば「わたしは、ダニエルブレイク」は助け合いが大事や!なんつーどこでも言われてる特に深くもなげな話をすげえ感銘を与える様に描けていると思うんですよ、そういうのは深いと言えると思うんです。これは何か、題材は深い様なんだけど深さが足りないんじゃねえかって思ったりしちゃったり。題材だけで深みを判断するなら極論その深いことの深さを文字で書いてデンッでいいわけで、映画ってのはテーマそのものよりいかに描くかではないかと。何回深い言うねん。まあ要は、描き方がそんな上手いと思わなかったっつー感じです。でも主人公の人の演技は結構好きですた。
同じ撮り方で同じ様な場所を延々と硬い表情で歩く主人公のカットと淡々と進む物語が表すコト。同じ繰り返しの中の山積みのどうしようもならないこととそれでも流れ続けてしまう時間。自分と世のクソに呆れ果ててるくせに諦念の裏には諦められなさや鬱憤と衝動があり、クソと言い放った物事に頼っちゃうんだどもそれでもなお何かを守ろうとするクソな自分の矛盾した矜持。そのやるせなさはまあ感じるんだけど2時間もかけた割に密度が薄いんじゃねえかっていう。もっとこう、心っていう複雑なものの描くべき部分があったんじゃないかなあ。あと主人公なぜお前地味にモテる。奴等の考えることはわからん。
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