アンマリー・ジャシル監督の長編三作目。
パレスチナ人の男が妹の結婚式に出席するためイタリアから故郷へ帰る。
父親と一緒に数百枚ある招待状を近所中に配っていく過程が映画になっています。この二人の会話や友人、親戚たちの会話からパレスチナの今を知ることができる。
しつこく現地女性との結婚を息子に提案する父親とイタリアで彼女がいるからそんなこと余計なお世話な息子。
しかもその彼女がPLOの重鎮の娘ってのもまた父親にとっては納得がいかないみたい。
パレスチナ人みんながPLOの方針に納得してるわけじゃない。むしろそんな奴らは大きすぎる理想を抱いてると言う。
海外に出た息子と嫁、息子が家を出ても残り続けた父親の対比が興味深かった。
そもそも「パレスチナ」とは何なのか?「パレスチナ人」とは誰か?パレスチナの文化ってなに?ということを考えさせられる。これはこの監督だからできた映画だとも思う。
これでヨルダンのNetflixで観れるアンマリー・ジャシル監督作品は終えました。新作できるなら日本で公開されますように。