しっかりとした法廷物。
裁判の争点を見事に描いている脚本は優秀です。
内戦の過去やパレスチナ難民問題が浮き上がりました。
レバノンの内戦は一応終息しているけど、個人の憎悪は終わるようなことではないし…。
互いに反目するキリスト教とイスラム教のモザイク国家のところに、パレスチナ難民が怒涛の勢いで流入してきて、政治の一翼を担う勢力にまで成長していて。
紛争がない方がおかしいですよね。
一言謝ってくれたら、それで良かったのに。
ホントそれな。
パレスチナ難民の車のエンジンがかからないのを見かねて、戻ってきて直してやる自動車修理工のレバノン人。
終始目を合わせず不機嫌な表情にも、かすかな未来への光が見えた瞬間でした。