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ジョニーは行方不明/台北暮色のfleurのレビュー・感想・評価

4.9
音楽と光、とくに人工の灯りが美しい映画だった。街のネオン、街灯、車のヘッドライト、交通誘導灯、セブンイレブンの蛍光灯、立の部屋のピカピカのイルミネーションたち。日が暮れた台北の街を鮮やかに照らしていて、その灯りに照らされたものたちがみな揺らぎのある光を纏っていた。シューとフェンが走り切ったあと、疲れて座り込む2人の顔を交通誘導灯の赤い灯りが照らしていて、その濡れたような美しさが心に残った。あとインコちゃんがかわいい。2羽のインコが部屋にいる、それだけで物語ができていた。それぞれが交差して、けっきょく解決することはないけれど、時は流れて日々は過ぎてゆく。ジョニーはどこに行ってしまったのだろう。今日もきっとシューさんの携帯にはジョニー宛の電話が届くのだろう。
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