パパイヤ男爵

スパイダーマン:ファー・フロム・ホームのパパイヤ男爵のレビュー・感想・評価

4.2
前回はアイアンマンのパシリだったMCUスパイディも、今回はスタークがいないため独り立ちしていく…いわゆる少年が成長していく王道展開であり、これこそ若いスパイダーマンに相応しい物語であり、今回は成功していると感じられた。自分のせいで何度も痛い目にあいながら、責任を感じて闘いに向かっていく。若すぎるメイおばさんも、赤毛じゃないMJも、ヒスパニックのフラッシュも脚本の良さで馴染んできた。今回はスターク社製のスーツ機能による支援も一切なく、ネッドのサポートもなく、自身の能力のみで戦う本来のスパイダーマンに戻した部分も大きく影響している。これでいいのよ、これで。

ミステリオのキャラも立っていて、北京オリンピックを思い出させるあのネタを使っているところに今どきのリアリティが加えられている。途中、ほぼバットマンのヴィランのス○○○○ウまんまなところも。マインドコントロールじゃないんだから、あそこまではできないんじゃないかとも思うが勢いで押し切った。

全編明るく、ストーリー展開も早く、密度もあるが分かりやすい。新しいスパイダーマンの世界もこれで続いていきそうだ…と思ったところに衝撃的なミッドクレジット・シーン。次はどうなるんでしょ。また最後のポストクレジットでもフェイクが繰り返されるのはなかなか。
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