ジュリアンのfumiのネタバレレビュー・内容・結末

途中まで、どんなひねりがあるのかと考えてしまうけど、わりとシンプルな話し。でもそれをじっくり淡々と描いていくことで、現実味と緊張感が高まって、先が気になってしまう。

ジュリアンがどこかで父親を殺してしまうのかな…？とか思ったりしたけど全然そんなこともなかった。冒頭で両親が横並びになった時、生物としての大きさの違いにギョッとした…

ジュリアン役の俳優さん、嫌そうな顔、満面の笑み、など非常に演技が上手かったので、父親に脅されるところとかほんとに可哀想だったー！

父親は母親への執着のみで実は子供への愛情は特になく無関心、母親も心労が重なり、上の娘への目が行き届かない。おそらく小さい頃から安定しない家庭だっただろうから、恋愛にのめり込んでしまう結果に？そういうところもしっかりリアリティがあってよかった。

父親最悪！というのもそれはそうなのだが、彼は彼で苦しんではいて、やはり病気なので、断罪して頭の中で排除しても、どこかで新たな被害者が出るだけで、解決はしない問題だ。グループホームでカウンセリング、グループカウンリング等につなげていく必要があるだろう。

とはいえ、わりとシンプルで、楽しい映画ではないので、短めにまとめてあるのもうまいと思った。